1.読んだきっかけは? なんと、その昔、少年サンデーに連載されていた時代の読者でした。近年、単行本が復刻されてから全編を購読したのですが、スキマでは無料で読めるとは、なんて素敵なことでしょう。 2.この作者のタッチが気になりませんか? どことなく、さいとうたかを先生のタッチに似ているような気がするのですが、いかがでしょうか?この作者は、テレビアニメ化された『赤き血のイレブン』も執筆されていたのですね。よ~く見れば画風に共通点があるのかもしれませんが、つい最近まで気づきませんでした。 3.登場人物の魅力度は? 主人公は復讐のエネルギーに満ち溢れていますので、すんなりと感情移入することができると思います。そして、もう一人敵役がいまして、まさにテレビアニメ『あしたのジョー』の主題歌にある「憎いあんちくしょう」に相当します。この人が、本当にイヤミな物言いで、残酷なことを平然とやってのけるので、憎々しさが倍増します。従って、その分やがて来るであろう決定的な「その瞬間」が待ち遠しくなってくるわけです。 4.見どころは? かなりストレートで残虐なシーンが出て来るところかと思いますが、「そういうのは苦手」という方もおられるかもしれませんからご注意ください。しかし、そういうのがお好きな方にとっては、手に汗を握り、「えっ?これはどうなってしまうんだろう?」とワクワクさせられ、お話に没頭することができるかと思います。もう一つの見どころは、主人公の人間関係で謎解きに近い場面が出て来るところではないでしょうか?登場人物たちの登場理由にご注意ください。 5.エンディングにご不満が残るかも 「何で、最後の最後まで描き切ってくれないんだ?」という声も出そうなエンディングとなっています。つのだじろう先生の『虹をよぶ拳』でも最後の最後が描かれませんでしたが、「読者に送りたいメッセージは、ここまでに全部出し尽くした」という事なのかもしれません。 ご興味を持たれましたら、是非ご一読をお勧めします。