冒頭の話からにして怖いよ…。主人公が大切に育てていた花を(主人公の)弟が誤って落としてしまったことで(主人公が密かに想いを抱いていた)娘が“事故に遇って悲惨な末路を辿ることになる”という形に至るのは怖過ぎる。まぁこの娘も(その実)主人公のことを影で悪く言っていて、(その実)性格の悪い奴だったんだけどね…。話は全て読んだけど、ほとんどダークな話だね。ただ、バラを愛する王様の話はダークな話というよりも、「アホだなぁ~」と思う話だね。手前が丁寧に育てたバラを大事にする気持ちはわかるけど、手前の(未だ幼い)息子が誤ってバラをいじったことに激昂して「たとえ実の息子でも許さねぇぞ! ぶっ殺してやる!」というのはあまりにもひど過ぎる。こりゃあ奥さんが逃げるのも無理ないよ…。というか、王様の言動や行動、特に鞘から剣を抜き出して「殺ってやる!」と言った時点で完璧な咎なんだけどね。けど、この“バラLove Love”王様を見ていると何だか『真夏の夜の淫夢』に登場する“虐待おじさん”みたいな奴だなぁ、と思ったね(笑)。冗談はさておき、上記に挙げたように薔薇を大切にすること自体悪いことでないけど、倅だって悪意でやった訳でないんだから、(読者視点だと)「多めに見てやれよ…(´ ~ ` ;)」と思うね。まぁ王様の部下達も剣を抜いて激昂する王様の姿に「ああ…こいつ、もう救いようがねぇな…」って表情を浮かべていたね。