試し読みの時点でその完成度と画力の高さに衝撃を受けると同時に「これ絶対泣くやつじゃん…」とも思ってしまったので、ずっと今まで手を出せずにいました。がっ!昨今の怪談ブームの煽りを受けて読破。表紙をご覧のとおり、三角関係なんですが、ギスギスした感じじゃなくて、作中でも表現されてましたが、例えるならば「ハル+幽体の亮輔=司の保護者」みたいに仲良く3人で楽しく暮らす日々がしばらく続きます。ハルと司、どちらの想いが亮輔へ伝わって両想いになってしまっても、残った片方はキツい。どっちに転んでもつらくせつない三角関係の場合、片方が幽霊ならラストはやっぱりそうなるだろうな、という結末でした。悲壮感はそこまでなく、読後感も非常に良いです。ハグは唐突すぎたけど、ラストに至る過程がすごく良かったと感じたので非常に満足です。"(保護者的な)2人にばかり助けられてちゃだめなんだ、ここから変わるんだ" というシーンで目頭が熱くなりました。表紙の手つなぎ、赤色の使い方でわかってしまう関係性。極めつけは「め○ん一刻」のあの有名なセリフですよね。その後、司の前髪が上がったのもすごく良かった。☆5にしなかったのは、BL的な萌えとは違ったので(でも話自体が面白かった!)。「キミドリ」が個人的にサッパリ合わなかったので今回はどうかな…と不安だったんですが、読んで良かった!司の母と、司をいじめる奴がすっごいヤな奴らなので、そういうの苦手な方は注意です。試し読みが常に37ページもあるのでぜひ。