某サイト2023 Deep部門ノミネート作品です。「シティ・ライツ・バースデイ」がもんんんのすごく良くて、「世田谷シンクロニシティ」も目の付け所がすごいし、「メトロ」も度肝を抜かれたので本作もずっと気になってました。でも他サイトレビューで「元気な時じゃないと読めない」とあったため、ずっと手を出してなかったんですが、昨日まで半額だったのでポチリ。タイトルは米海軍の俗語で「深夜12時までの外出許可」を意味するそうです。兄弟と兄の友人、計3人の話(何を書いてもネタバレになるので最小限にとどめますね)。人形劇で表現すれば読み手のダメージが軽減される、と思いつく地下さんのセンスもすごい。本郷さん作品はクライマックスで「あーーー!!!」って度肝を手づかみで引っこ抜かれる展開が待ってるのが多いんだけど、これもそうでした。度肝指数は歴代MAXだった。まるで良質なサスペンス映画のようで、見事な伏線回収。何度も読み返して他の伏線も確認したくなる。下巻の評価が上巻の評価を超える作品もそんなに多くないと思います。それに相変わらずあとがきのセンスがー!唯一の難点は、メイン3人の顔も髪型もほぼ同じなので、髪色でしか判断できないこと。でも欠点を補っても膨大に余りあるので、ものすごくオススメです。友情も良かった。