うさきこうさんの "実話" エッセイ漫画です。もっと表紙に「実話エッセイ」だということを大きく書くべきだと思うんですよね。概要欄には書いてあるけど読まない人は多いので。表紙だけ見てただのBL漫画だと勘違いされる方も多いと思います(実際に分冊版では…)。実話BLは波真田かもめさんの「たとえばこんな恋のはなし」しか知らなかったので、本作の存在を知った時は衝撃でした。ところどころコミカルなのもすごくいい。私自身はLGBT+活動家でもアンチでもなんでもないノンケ女性ですが、友人に当事者は何人もいます。本当に読んで良かったし、より多くの人に読んでもらいたいです。画力は うさきさんと2020年にご結婚された半陰陽の新井祥さん著作エッセイ漫画「性別が、ない!」で時々描いてらして知っていたので、もともと期待してはいませんでした。ていうか主人公(著者)がBL的妄想をする時のザ・BLな絵柄の方が数段良いのになー…残念。巻末には著者の写真付きでインタビューも載っているんですが、ロシア人のクォーターなので芸能人顔負けのお顔立ちです。LGBT+について学べる前述の新井祥さん著作「性別が、ない!」はスキマで大量に無料で読めますし、特に「性別がない夫婦性活 ~ゲイと中性のアッチの話~」は、新井さんの凍り付いた心を10年間かけて見事に、見返りを期待しない愛と忍耐で溶かしてくれたのが こうさんだった、というすごく良い話だったので、本作と共に多くの方の目に触れてほしいです。