「愛」が無くとも「死」は存在する。しかし「死」の無いところに「愛」は存在できるだろうか…? 自分以外を好きになるって難しい。ましてや好きを「愛」まで育て、「愛」を絶対永遠のものへと育てるために、どれだけの「死」が必要なのか…? そんな迷宮へハマった恋人たち。 男と女、美と醜さ、恍惚と傷み、あらゆる境界を乗り越えてそれらが一つに混じり合うとき、本当の「愛」が得られるのなら、人間にとって「死」は喜びと化すかもしれない…。そうした心情を描いた作品。爽快ととるか滑稽ととるかは読み手次第、個人的には悪くない。