第1作を読んで、もう完全に気持ちを掴まれてしまった。なので★5。これまで様々な場所を歩いて、荒れ果て、忘れられた寺社や祠はいくつも目にしてきた。だからここに描かれたような展開は現実にはほとんどあり得ない事だと分かるのだけど…。人間がそうであるように、人々のささやかな願いをかなえてくれた存在も、また幸せになっていいはず。だから、何と言うか…とりあえず良かったと思う気持ちでいっぱいになった。他の作品もみな粒ぞろい。パターンが似てるとか、ちょっと北海道が漏れ出て過ぎるだろとかいろいろ有るけれど、やっぱり読んで楽しい。特に「よっちゃん」。いつか一緒に煮物を食べたいものだ…とさえ思わされた。