着眼点が非常に独創的で面白い!そこに目を付けたか〜!という感じ。クラシック奏者のBLは山のようにあれど、私が知る限りこの設定で描かれた作品は本作しか知りません。楽器との唯一無二の関係性って、確かにミュージシャンあるあるなんですよ(もちろん大量に楽器を所有する人もいます)。楽器奏者にこの作品の話をしたら「あーそういうミュージシャンいるいる!」って言ってました。さらに実際にはLGBTQ+の中にも対物性愛(object sexuality)というのがあって、有名どころではエッフェル塔と結婚した女性ですね(彼女はレズビアンで、エッフェル塔を女性とみなしているそうです。ちなみに二次元性愛とは別物です)、なので本作のキャラたちにはそんな風に見えているのか、と腑に落ちました。本作の世界では物と恋に落ちる人 "も" いる、というだけで、本作内でも人間同士の異性愛が大多数ですので(セクマイ=性的"少数派"ですからね)、子孫は普通に残せます。なのでマイナスレビューは「日本中がLGBTになってしまうと足立区や日本が滅んでしまう」と言ってたどっかの議員と同じですね。"当事者の" 子孫という意味なら、代理母や精子バンクなどの方法でしか残せないのは人間同士の同性愛者と同じ状況ですから、なおさら。
絵柄は荒木先生の影響をかなり受けてらっしゃる感じで美麗、なおかつジョ◯◯のように幻想的です。
★1つ減らしたのは、今回たまたまキャラたちのビジュアルがあまり好みではなかったため、個人的に本作をBLとしてでなくブロマンスものとして見たかったな、と思った点(好みならもちろんBLで見たかった)。でも一ミュージシャンとして、本作を生み出してくださったことに心から感謝の意を述べたいです。この独創性を生かして今後も素晴らしい作品を生み出してほしいものです。ていうかオチー!ww その名前だったかw