試読可能な1巻のみ読了。同じ世界ではあるものの、互いにつながりを持たない複数の話からなる連作作品。なので1巻だけでは先の方の出来は分からない。ただ今のところは、不穏ではあるけれど"たいした事"は起きない的な、この世は地獄じゃないけど"天国でもない"と言われたような、リアルで経験を重ねてないと「本当の意味」が理解できない言葉、それが身に染みた時に似た空気感が漂っている。個人的にはヒノ女史の透徹した目つきと言うか、面差しが非常に印象的。もし彼女の存在感に負けない物語や人物が見られるのなら、ぜひ2巻以降も拝読したい。