懐かしい小説の世界観のイメージを損ねることなく描いた、ノスタルジックな気持ちに浸れる素敵な作品でした。厳しくも情に厚いマリラに内気ながらも温かく見守ってくれるマシュー、そして想像力たっぷりで夢見がちな女の子のアン。すごい、本当に小説の物語がそのまま蘇ってる!この話数できっちり終われるのか少々不安だったものの、ここぞというポイントを押さえて綺麗に纏めあげた作者の力量に脱帽です。漫画で読むとやっぱり分かりやすいしストレートに伝わるなあ…もちろん原作という万人に愛される素晴らしい下地があってこそ、ですが。子供時代に夢中になって読んだ本作、大人になって読むとまた違った味わいが楽しめます。大人の目線で見たアンは、いじらしくも可愛らしい女の子でした。