本作は知識ゼロの一般人にも分かるよう、LGBT+について詳しく解説した作品で、さすがに2011年発行なら知ってることばかりだろうからこれは買わないな、と思っていたんです。ところが、他著作がどれも素晴らしかったので(特に「30歳で「性別が、ない!」と判明した俺がアラフィフになってわかったこと。」)、本作もポチリ。目からウロコの連続でした。特に印象に残ったのは:①FtMが男性ホルモンを打つと性格が大雑把になりがち ②MtF向け性的適合手術で○液の匂いもそれらしくできる ③ホルモン投与や手術アリ派 vs.ナシ派でピリピリ険悪ムードになることがある ④無性や中性の人でも恋愛をしたり体質の変化で突然性ホルモンが大分泌し、結果としてどちらかに寄ることもある etc.。性のお悩みQ&Aも佐藤かよさんとの対談も必見です(かよさんのお兄様が中身イケメンすぎてびびりました)。ただ一点だけ補足:現在では異性装は自己表現の一つとされており、LGBTとは別の概念であって、それぞれ完全に切り離して考えるのが一般的です。「自分は男性だが女性の服を着たい(もしくはこれの逆)」イコール「トランスジェンダー」とは限りませんのでご注意を。