俺が過去に読んだ事がある『今昔物語』は水木しげる版今昔物語くらいで、日野日出志版今昔物語は初めて読んだよ。
本作を読んだ感想は「ああ、日野日出志らしいなぁ」って事だけだね。俺個人、本作で一番怖かった話はヘビの話だね。
この話、貴族の娘を襲った使用人の男は悪いけど、娘のオヤジがこれまた鬼畜なんだよ。というのも、自分の娘を襲った罰として使用人の男の手足を切り落とし、一室に監禁して男が苦しむのを楽しみながら見ている訳だよ。
ま、オヤジからしてみれば自分の可愛い可愛い娘が襲われるのは腹立たしいし、使用人の男がやらかしたことは立派な咎だけど、手足を切り落としたまま生かす刑はやり過ぎ。
こんな惨たらしい刑を施して使用人の男が苦しむのを楽しみながら見ているオヤジはガチクズだね。
他は人魚の話。この話で悪いのは漁師の男だね。しかし、死んだ人間を丸のみしようとした魚って…どんだけでかいんだよ(笑)。ゴリアテ・グルーパーかよ(笑)。
ヘビの話以外にも面白い話はあるけど、俺個人本作で一番衝撃を受けた話はヘビの話だね。