この漫画のレビューは以前書いたような記憶があるのだが,なぜか見当たらないので,無料期間を機に全巻再読。▼
この話は,4巻を描くために描かれたと言っても過言ではないと思う(3巻もかなり大きなテーマを扱っていて,3巻で終わっても話が成立するくらいだと思うが,4巻の密度はそれを超える)。それくらい4巻は重く,苦しく,人間の醜さが濃密に描かれている。再読で話を知っている自分ですら4巻を読むのは気が重かったくらいなので,初読の人はかなりの覚悟とエネルギーが必要かもしれない。だが人間の美しさが最も色濃く描かれているのもこの4巻だと思う。なのでとにかく一度息を止めて駆け抜ける気持ちで読んでほしい。▼
以前のレビューでは「最後に残るのが彼女らなのは意外だった」という趣旨のことを書いた記憶があるが,再読してみて,生き残るのが彼女らであったことに一定の納得感を覚えた。ということは再読する意味もある話なのかもしれない。