『時空間神話外伝 -ディルムン伝説-』のレビュー
#1~#2は現代より約3600年の昔、崩壊間際のバビロン第一王朝を舞台とした外伝物語。「人の生死はすべて神々の定めるまま」、そんな生き方に疑問を持つ主人公は、急転する戦乱の中、ギルガメシュ神話さながらの危険な旅に出ることとなる。正伝との絡みこそ少ないものの、内容も表現も良くまとまった佳作として素直に受け取ることが出来た。#3は正伝の原型になった短編、そして著者インタビュー。作画グループ関係者もだいぶ故人が多くなってしまったが、若き日の彼ら、彼女らが未来を語る賑々しいページをめくりながら「正伝の主人公たちのように、人が時を超えて生きられたら良いのに」との想いが気持ちをかすめた。
2022年8月2日
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