警視庁を定年退職した元SPの老人と女子小学生のコンビが殺し屋タッグを組んで悪党どもを掃除するハードボイルド。
「海外のフィルムノワールを意識した」とあとがきで作者が言っていたが、まさにそんな感じのクライムな雰囲気。
とりあえず「アリスと蔵六」のような堅物の老人とちょっと生意気な少女のコンビが好きなら読んで損はない。
タイトルのキャンディは美晴、シガレットは雷蔵をさすのだろうか。
やんちゃでおてんば、ナイフも銃も使いこなす肝が据わった凄腕暗殺者の美晴だが、日曜日は友達と公園の野外ステージでダンスの練習をしてたりと微笑ましい。
老人と少女の凸凹コンビが腐った悪党どもをぶっ殺していくストーリーだが、雷蔵と美晴の軽妙なかけあいや、徐々に深まっていく信頼関係ににやりとする。
ポップでキャッチャーな美晴のかわいさと雷蔵のいぶし銀の渋さが、タイトル通り互いの持ち味を引き立てあい、絶妙なコントラストで魅せてくれる。