作者が格闘技を題材にした作品は『弾アライブ』以外に読んだことがあるけど、俺は作者が格闘技を題材にした作品でこの『弾アライブ』も中々面白いと思うね。『弾アライブ』はボクシングを題材にした作品はだけど、梶原一騎の『あしたのジョー』みたいなシリアス感はそれほど濃くないし、ボクシングを扱った作品で“お約束”とも言える過酷な減量の描写もないので、ボクシング漫画の中では読みやすい方だと思うね。まぁこれは他の人が言っているので、俺が言うまでもないのかもしれないけど、主人公の親父さんが久々に家族のもとに帰ってきて、「そんじゃ、俺はまた宝探しに行くわ」と、再び旅に出てからのことが明かされない点、等、(読者が)気になる点を省かれているのが難点だね。かく言う俺も主人公の親父さんについては「この親父さん、結局何処へ行ったんだ?」と首を捻ったよ。まぁ、細かいことを一から十まで追及してもキリがないけど、この作品は省くべきでない点を省いたのが難点。ただ、作品自体は悪くない。物語自体も特別長くないので、サラッと読めるボクシング漫画だね。