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d*****さんのレビュー

死役所
「ぼくらはみんな、死んでいる」 毎話考えさせられる。死をメインテーマに扱いつつ、その対極にある生とはなんなのか?を突きつけられます。物語の舞台となる死役所勤務の職員4名(全員が元死刑囚)をレギュラーに、毎話様々境遇で死亡したゲスト役が登場します。そのゲストの人生を振り返りつつ、なぜ死亡しなければならなかったのか、結果としての死をどのように受け入れていくのかが描かれます。 死という重いテーマ以外にも構成が個性的な作品。死亡から物語が始まるお話が多いため、結→起→承→転のような流れになります。そのため、読み手によっては投げっ放しと感じられる方も多いでしょう。明確にこうだ!という結論を描かれることが少ないため、読み手の想像力に負う部分が多く、そこが醍醐味の作品ともいえます。 レギュラー陣4名の生前の話がチラホラと挿入され、少しずつ過去が明らかになっていく手法が非常に秀逸。小出しに情報を開示していくことにより、先が気になる、さらに先を読みたくなる。挙げればキリがないですが、不思議な魅力が詰まっています。 人生が苦しいと感じている方にこそ読んでもらいたい作品。
2022年1月9日
ブラック・エンジェルズ
大きく前期と後期とに分かれる作品であり、好みや評価が別れる点の多くはここに起因すると思われる。自分が週刊少年ジャンプを愛読していた連載当時においては白い天使が登場し始めた時点であり、霊士や天冥、魔導沙などは後年になってもよく憶えていたものです。 改めて全話読み返しての感想となりますが、やはり前半部の竜牙会との抗争で完結していた方がすっきりした印象を受けました。主人公、雪藤の育ての親でもある鷹沢神父が、実はラスボスでもあったという展開はまさに秀逸なオチであり。松田と水鵬の活躍とその強烈すぎる最期の描写は永遠に語り草になるといっても過言ではないでしょう。 それは同時に、もはやこの辺りでいわゆる常人バトルの限界を示したといってもよく。以後、敵味方ともに異能者バトル対決に拍車がかかり、ご都合主義的な設定、展開が続いていくことになります。 ブラックエンジェルズと名うったことから組織VS組織の対立抗争を描くことは当初からの規定路線であったのでしょうが、敵組織をあまりにも巨大化しすぎたことで、世界観や能力設定も強引にならざるをえなかった印象を受けます。この辺りは、作者の思想や社会に対する問題意識などが作品に投影されてのことなのでしょうか? 理不尽な悪党への怒りの制裁というテーマは最後まで一貫しており、昭和という時代の空気をよく反映している作品です。
ネタバレを含みます
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2021年12月27日
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