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******さんのレビュー

まんがグリム童話 紅艶 中国妖女絵巻
大好きです。この作者のグリム中華シリーズは、ふと読みたくなり何回も読み返しています。寓話ものは自分を顧みることが出来ますし、サスペンス的要素もあり様々な人物を見られるのも楽しい。誰もが知っているあのお話が、舞台は昔の中国、作者のセンスで新しいドラマになっていて驚きます。怪奇的で愚かさを笑うことが出来ない陶淵明「捜神後記」の「凶宅」が特に好きで、話はわかっているのに飽きずに何度も読んでしまいます。間、余白で語る演出や、綺麗で妖艶さもある絵で自然と世界に入れ楽しめる一冊です。
2021年8月24日
緑の町
ロボットのニコロがなんとも可愛くて、終わりにある記録フォルダの情報を読むのがちょっと楽しい。傘を知らない雲の上に住む人間と、禁足地の地上の機械、ちょっとダークな感じもある世紀末的な世界観。プログラムされた通りに動く機械は健気で可愛いけれど、なんだか哀しい。廃墟となった機械の町の方がテロという言葉とは不似合いで、優しさや生気があるように感じるけれど… 人間がこの世の中で一番邪魔な存在なのかも。
2021年8月22日
影の国から
少しずつ神秘的な灰色の空気をまとっていくような世界観の中、少年たちの想いに胸が詰まりながら気づけば読み終わっていた不思議な魅力がある作品。個々の視点が語られ徐々に理解が深まるミステリーのような面白さがあるけれど、語っていくごとに素直な心と歪な心の合わせ鏡や「影」の存在の心許なさがやるせない。透明感のある陰鬱さと言うのか、読み終わった時は切ないのに清涼感があったのは根底にある優しさとあの笑顔のせいなのかな。完結のようですが、また違う登場人物で続けて頂けると嬉しい。(BLです)
2021年8月16日
異郷の草 三国志連作集
黄忠、鍾会、甘寧、孟獲、簡雍「おっ」と思った方は絶対楽しめる。異聞なので三国志での彼らの活躍をある程度知っていた方が感動や面白さは増すと思いますが、そうでない方でも中国のとある物語として楽しめる高い画力(さすが志水アキ!)と、どう生きるかどう生きたいかという戦国人の生き方を描いた読める内容だと思います。人物の描き分けも上手で文句なく、ガッチリ豪快な孫権にちょっとびっくりしたり自分が持っているイメージとは違う人物像も新鮮でした。う〜鍾会の人生、誰かいい人と出会っていれば、、、辛い!
2021年8月9日
マツダシノ短篇集 菊慈童
BLタグ外した方がいいです。普通に青年枠で問題ない内容かと。表紙の絵を見ての第1話は確かに「え?」となる絵ですが、泣けないロボットの話は静かに沁み入りますし、目線など表情の描き方がとても良いです。2話以降は粗さを感じる方もいらっしゃるでしょうが、それも含めて魅力的な絵で私は好きです。4話目の扉絵は部屋に飾りたいくらい。海を知らない人魚、不老長寿の美少年など哀しくて少し耽美ですべての話に優しさ一途さがあると思うのですが、こう言う気持ちをなんと表現すればいいのか、、、読み終わった後は誰とも話したくないというか、なんだか惹かれてしまうんです。
2021年7月28日
エリア51
楽しい、楽しすぎる所やわーエリア51。ネッ◯ー見れてエクスカリバー振り回してる◯ー◯ー王にもお目にかかれるなんて歓喜。次から次へと「え?それもあり?」な人達(人じゃないか)えーっと、古今東西の伝説、神話、空想上の人物・生物やUMA他諸々➕ヤバイ人間たちが、コントラストきつめのクールなアメコミスパイスの絵の中で、ドンパチガッチャンとハードボイルド調に命の遣り取りをしている姿がひたすらカッコいい。粋な計らい、人情やら漢気やらもいい具合にはさんでくるもんだから、誰に惚れていいかわからない。重大な目的を持った主人公が乙女心を持った勝ち気な女探偵で、助手が河童って何か起きる選択肢しか無いし。ホロリと沁みる話もたまに放り込んでくるし。王子様のあまりの男前っぷりに胸と喉奥が苦しくなったし。ミュージカル要員と思っててごめんよ、王子。はー、やられたわ。
2021年7月20日
ゴルゴラ
表紙絵とタイトル、よく分からなくてスルーしますよね。何よゴルゴラって。フランスの妖怪の総称だそうです、ゴルゴラ。一つ賢くなりました私。ゴシックでダークな妖怪お伽噺を軽快に描いたバンド・デシネ(フランス漫画)です。外国漫画って敬遠されそうですが、日仏ハーフの作者だからなのかそんなにデシネデシネしていなくて読みやすいです(日本仕様ですし)。1話1ゴルゴラで気軽に読めて、話の終わり毎に話の元ネタやその地方の風俗などの紹介(写真付)があり、ちょっとした知識欲も満たされますし、当時の人々とゴルゴラの関わりも想像しやすくなります。愛嬌があったり親切だったりやっぱり居たら怖そうだなのとか、まったく知らなかったフランスの妖怪達を知れて楽しめました。ちなみに表紙は、お食事中のゴルゴラ〝いざな火〟の図(ごはんは屍)です。
2021年7月14日
応天の門
あーこの性格じゃ飛ばされます、太宰府へ。多くの方が受験時にお世話になっている菅原道真さん、私も父が北野天満宮で合格祈願の御守りを買って来てくれましたが「はぁ?そんなこと頼まれても知りませんよ。祈る暇があれば勉強すればいいんじゃないですか。」って言われてたのかも。病気に事故、天災は加持祈祷の時代に、祟り?バカバカしいとホームズばりに問題を解決していく、書物大好き生意気ヒッキー道真の姿は見ていて楽しく、話題と事件に事欠かない京の都で、男臭い中年姿の女人のことならお任せな在原業平をはじめ、曲者揃いの藤原一門や怪しげな唐人などなど腹に一物を持った魅力的な登場人物がさらに楽しませてくれます。次はどんな人物が賑わせてくれるのか?知識はあっても世間を知らない道真少年がどう関わって行くのか?続きがとても待ち遠しい。
2021年7月7日
向ヒ兎堂日記
見えなければ無いに等しく、信じなければ存在しない。怪(あやかし)。 すっきりとした線と黒塗りから生まれる、柔らかで乾いた感じと少しの湿気が、彼らが存在している日々に引き込んでくれる。 男性の粋な着物の柄や着こなし、女性の華やかな着物にぽってりリボン、快活な袴姿も目に嬉しい。 そして何よりも、店主をめぐる謎を軸に繰り広げられる「怪たち」の愛らしいこと!悶絶です悶絶! 猫又の銀を何度抱きしめたい衝動に駆られたことか、、、。 あ、人に見られる状況で読むのは危険ですよ。画面に向かってひたすら微笑を湛えた人になってますから、きっと。お気をつけ下さい。
2021年6月30日
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