N*****さんのレビュー
賞金稼ぎ バウンティハンター【新装版】
どうにも絵が下手すぎる。最低限の画力がないと、漫画として読み進められない。話自体もまあまあ。絵がすごくうまかったらなんとかなったかもしれないが、数話で断念。
2021年7月3日
3
誰でもないところからの眺め
日常の崩壊。想像を絶する恐怖と絶望が自分と周りを襲ったら、人はどうなるのか。「生きる」という大きなテーマを扱った意欲作なのだけれど、実際の震災と絡めてしまったのは失敗だと感じた。震災後の街とはっきり定義されると、壊れた人たちの認知症的挙動や衝動的性行為に嫌悪感を感じてしまう。もっと抽象性の高い描き方にすることで、人物たちの行動原理や感情を「記号」として受け取って吟味することができたと思う。そこが作者の狙いだろうと思うので、残念。
2021年5月24日
0
志乃ちゃんは自分の名前が言えない【分冊版】
吃音のある友人と話しているとき、こちらは気にしていないのに本人がどんどん自分の殻に入っていくような感じになり、途中で話を切り上げられてしまったことがあったのを思い出しながら読んだ。彼はあのときこう感じていたのかな、とか。そして、佳代ちゃんのようにメモ帳を差し出してあげることを思いつかなかった自分も、次はちゃんとできるぞ、とか。最後写真のカットでうるっとした!
2021年5月12日
81
君が僕らを悪魔と呼んだ頃
非常に複雑な読後感。
ドストエフスキー『罪と罰』を引き合いに出すまでもないが、これは「犯した罪に見合う刑罰は存在するのか?」という重いテーマを題材にした意欲作と感じた。
序盤に残虐な描写が多く、挫折する方もおられると思うが、是非飛ばしながらでも最後まで通読していただきたい。同一人物を様々な角度から浮かび上がらせる手法も良い。何故か角田光代『紙の月』の結びにあった、犯罪者を評する人物が「あの人は天使のようでした」と述べる下りを思い出した。
2021年4月14日
5
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