K*****さんのレビュー
死と彼女とぼく イキル
死を静かに描いた良作です。ホラーとは少し違う、この作者さん独自のジャンルだと思います。ただ、死と彼女とぼくシリーズをずっと追い続けてきた人には昔の設定との矛盾が目立つでしょう。出版社が変わったからでしょうか?松実くんが聞こえるようになった衝撃的なシーンは差し替えられていますし、その後の悲痛な葛藤とゆかりちゃんとの鮮烈な出会いも省かれています。以前のシリーズよりは生と死の痛みや悲しみがだいぶライトになった印象です。私は差し替えられた設定や二人の出会いの瞬間が好きだったので残念です
2020年2月24日
238
うちの母が毒でして。「毒親からの逃げ方、教えてください!」
毒の紹介がうまい。
サチュ89くらいで酸素入れてくれる救急隊が羨ましい。私はサチュ70切っても「息するの頑張れ」としか言われませんでした…救急隊の方が毒…と思いました
2020年1月31日
16
研修医 古谷健一
医師のエッセイをそのまま漫画にしたような良作。まず医師やナースの胸ポケットが実にリアル!これは一度でも医療機関勤務した人ならわかると思う。あの無駄なペンの多さとIDカード…!三方弁や正しい点滴の留置のイラストまで正確に書いてあるのが素晴らしい。無駄に熱くないのもリアル。医療現場というのはこういうもの。治療者が大騒ぎしても患者が不安になるだけ。ブラックジャックによろしくで貶められた夜間三次救急についても正しく取り上げてくれているのが嬉しい。看護師が看護婦表記だったり、サイトメガロウイルスに効く薬剤が存在しないなど多少年代は古いが、医療漫画が好きな人ならば読んで損はない。ブラックジャックによろしく?あれはエンターテイメントですよ。透析患者の腕にシャントもない、ね。
2020年1月20日
164
特攻の島
作者のせいではないかもしれない。けれど「テニアン島」を「テアニン島」とした誤植だけは散った英霊とスーサイドクリフで死を余儀なくされた非戦闘員への配慮があまりにも足りないと思った。最終チェックまで誰もあの激戦「テニアン島の戦い」と思い出さなかったのだろうか。その一点だけで、この作品は戦争漫画として無神経だ。それにどうして日本人はいつも加害者、戦争は悲惨、という切り口なんだろう。戦争が悲惨だと主張する人は戦前もまともにご飯が食べられて学校に行けた人ばかりだ。それ以下の生活をしていた血縁者は、子守もせず友達ができてご飯が食べられる戦争のころはよかった、と繰り返していた。満鉄の職員だった血縁者は逆に中国人と仲が良く餃子パーティーをよく開き、引き上げも順調に進んだそうだ。描写力はあるのでそういった切り口も見たかった
2019年12月19日
68
ブラザーフッド
え?ここで終わり?!続き早く…です。
初期はよしながふみ系をヤンキーぽくしたきれいめの絵とうすた恭介のようなノリで軽快に進んでいきます。ここまでで十分面白いのですが「あれ、髪にベタがないのってよしながの影響じゃなくてヒラコーじゃね?」と思ったあたりから滅茶苦茶熱く面白くなっていきます。効果音の描き方やベタの入れ方から、ヒラコー好きな漫画家さんか元アシさんでしょうか。そこにバッコミやザ・ルーズなどわかる人だけわかるネタを仕込んでくるのがたまりません。タイトルからしてもしかして…と思ったのですが…。ヤンキー漫画に興味がない層、特に女子にも読んでほしい逸品です。
2019年12月1日
230
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