obmoricさんのレビュー
KIMURA ~木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか~
『木村はなぜ力道山を殺さなかったのか』それは悲しくも、悔しくも、妻の病気に大金のかかる薬が必要だったのかにしても、商売に失敗して借金を抱えていたにしても。いかなる理由があったにせよ、『侍』であるべきだった本人が八百長を引き受けたからなのよ。
晩年の木村は八百長のことをNHKで話していたわ。それはもはや、やせ細りどこかに病をもっていると思えた姿で。公の場でこれを認めたのはこれが初めてだったでしょう。空手の大山などには本当のことを話していたとしてもね。力道山との試合後、彼が脇差風の刀をもって力道山を狙っていたなどと、ある本には書いてあったけど、それこそ裸一貫で日本一になった彼には失礼じゃない。この本もあちらこちらに『だろう』『と思われる』が隠れている。今は木村大先生の功績を称し、冥福を祈るべしではないかしら?
2020年4月19日
3
一杯の魂‐ラーメン人物伝‐
佐野さんの最終回だったかしら? 原作者さんらしき人が出てくるのだけど。すごくラーメンが好きなのよね。作品についてですけど、取材が本当に緻密にされていて、一話一巻にできるのだろうのに、涙ながらに短くしたような苦しさが見え隠れします。でね、このような意見は本作の評価にならないのだけど、出演者の奥様みんな良い人なのよね。夫婦ってこうありたいわね。話がずれました。秀作です。
2020年4月8日
76
猫のジボリと暮らしています。
これは、考え落ちだなあ。ジボリの声は主人公の声だったのね。だから主人公の願いの一端が叶った時、その時はネコの声で鳴いた。この後彼とうまくいったときには、ジボリはいなくなるのでしょうね。せつないなあ。
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2019年3月26日
4
モノクロイエスタデイ
この先生の作品好き。表題のモノクロ云々。これさ構図がうまいよね。納屋の中をやや斜めに描いたり、男の子の向こうの女の子とかの構図。味があります。入道雲。自筆ならすごいな。コンピューターなら簡単ね。
最終頁。ちなみに実像なら手前のひまわりと遠方の雲と二つにピントは合わないのよ。それはすごくロングに撮っても無理なのね。ここらあたりが漫画や絵画の醍醐味だと思うのです。
おじいちゃんの言葉。後悔ばかり……。それは私もそうです。そこで彼女は泣いた。私も少し泣きました。のちに作者のコメントがありましたが、それもなかなかです。もっと私の心に傷を入れてください。大賞をおとりになった。納得です。秀作でした。
2019年3月15日
295
僕 BOKU
う~ん。ボクシング漫画は好きなので結構見るんだけどね。色々と引っかかるんだよね。描写で行けばパンチが当たった時の粉砕骨折したような顔面。あれじゃあすぐに死んじゃうよ。そして耳からの出血を三半規管からと書いているけどあんな動脈も静脈も通っていない場所からあんなドロッとした血は出ないよ。あれは脳からの出血と考えるのが正しい。つまり彼はあの直後か、よくても試合後には死んでいる。
愛花さんは最後どうなったのかな? わざわざ試合場まで来てさ、この辺りも消化不良ね。
そしてラスト、裸になって飛び降りたの? もしくは妄想? だとしたら描写が拙すぎる。支離滅裂としか見えない。
ただね『僕のめざめ」で百恵さんと結婚したシーンが妄想で出てきたけど。これがラストならよかったのになあ。
少々、いや違うわね。大いに残念でした。
2019年3月3日
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2019年3月3日
10
板前鬼政
良くできたおはなしです。木枯し紋次郎のように関わりたくはないのにかかわってしまうバカな板前、結局は様々な場所で人を助けながらたった一人の身内を探す。紙一重のところで妹とすれ違うって部分は昔のドラマによくあった手法だけど。やっぱり悲しいよね。
ラストは大人ね。彼はこれからも妹を探し続けるという未来を探るような形で終わる。これは恐らく死ぬまで妹とは会えないということを意味しているのでしょうね。悲しい物語でした。
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2019年2月24日
142
侍やめます
その時代を明確に記する、本当はそれを時代劇というのかもしれないね。武士の世の中があちこちで疲弊していた時代(こんなに早くからだったのね)を書いた作品。
これを名作と言わず何を名作というのか。
おい、おい、太秦のクリエーターよ。いつまで黄門や桜吹雪なんかの古くからある時代劇の焼き直しをしてるんだよ。むかし一世を風靡した木枯し紋次郎は『殺陣』を無視した本当の切り合いで受けたんだよな。それは常識を破ったってことじゃん。貴様らどうしてこの作品を映像化しないんだ? 頑張ってくれよ。日本の時代の一部を残す物語って大事でしょ。クリエーターって常識とセオリーとジンクスは破るためにあるんじゃなかったっけ。映像化して頂戴。唇の太い主人公を探して下さいね。それとそんなことはしないと思うけど。この作者の著作権分以上の報酬をお忘れないようにね。
2019年2月22日
140
看護婦物語-SACHI-【分冊版】
冒頭から始まる不幸の連鎖、人生『泣きっ面にハチ』ってことってあるよね。しかし初めの二巻はちょっと作成が安直。先が簡単に読めてしまう。それと何故彼がアメリカから帰ってからの話や、おじさまのところの甥との事を書かなかったの? ずいぶん匂わせておいて。でもね看護婦(いまは看護師)になってからの話は面白かったな。バングラディッシュの項なんかホスピタリティの賜物だもんね。このあたりをもっと根を詰めて書いたら恐らく、名作であり大作のナースステーションとは別の意味での世界を広げられたのにと思います。
2019年2月22日
134
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