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h*****さんのレビュー

蝶よ花よ
はた迷惑な性格の強く美しくたくましいヒロインが巻き起すコメディを描かせたらやっぱり西尚美先生の右に出る者はいない。しかもヒロインが二人なので起爆性も二倍!悪は必ず成敗されますが、一番の悪はヒロインたちな気もするので勧善懲悪なお説教くささは皆無で読後感が豪快。むしろ弟の敏明が不憫、弟が悲惨な目に会うのは西先生の作品の宿命なのでしょうか(涙)。 敏明がいつか立派になって家を継ぎ、マローン王女とも再会して幸せになることを心から願ってやみません。
2021年2月6日
セキガハラ
群雄割拠の戦国時代、それでなくともキャラの濃い戦国大名たちがさらに煮出したような特濃、なおかつ思力と言う荒唐無稽な特殊能力を携え、奇想天外な戦いが今始まる!そう、まるで山田風太郎の忍法帖シリーズが戦国大名スーパースターズで描かれているような、夢のような漫画なのです。画力、構成はさすがの素晴らしさ。はー面白かった!
2020年9月28日
かけはぎのひと
絵が見てて本当に美しい。ぱきっとした白黒の画面のセンスとの良さといい圧倒的な技術といい、以前村田雄介先生が「この人は掛け値なしの天才だと思う」とツイッターで言ってたのもうなずけます。地元の小さな居酒屋で起こる日常の事件も、派手さはないけど人の営みを感じて余韻が深い。あまり知られていないのがもったいないので、質の良い短編漫画を探してる方は騙されたと思って一話だけでも読んでみてください。
2020年9月12日
桜の花の紅茶王子
山田南平先生の男の子はかっこいいし女の子は魅力的だし、小物や色使いも素敵で見てるとうっとりするのですが、このお話では古い女子校の図書室という舞台にどハマりしてさらに素敵な世界に浸れます。実は紅茶王子の本シリーズは自己主張の少ない主人公の気持ちがわかりにくく、個人的にあまりピンとくる話ではなかったのですが、この話には引き込まれました(ただ、これは完全に好みの問題なので…むしろ本シリーズの主人公の控えめな芯の強さに共感する方は別の感想を持つかも?)。本シリーズにピンとこなかった人や、読んでない人にもおすすめです。
2020年9月10日
螺旋じかけの海【新装版】
設定の面白さ、話の練られ方、一筋縄ではいかないキャラクターたちの魅力、そして何より、海のうえの異形の者たちが住むスラムという世界観とそれらを表現して余りある絵の美しさ。飄々としていつつ重い荷物を背負っていそうな、腕のいいモグリのオッサン生体操作師と言う主人公に至るまで完璧なまでにツボでした。SFが一番 面白かった時代の作品を夢中で読んだ方ならきっと満足するはず。こんな作品を無料で読んでいいのだろうか…
2020年2月19日
戦国美姫伝 花修羅
戦国時代に生きるヒロインとイケメンな武将たち…乙女ゲーのような設定ながら、過酷な時代ならではの辛い経験も経たヒロインが、姫大将として戦場で活躍するのは少年漫画の主人公のようでもあり痛快。 ヒロインが架空の人物なせいもあり史実からはどんどん逸れてはいきますが、実際の事件との絡め方もうまいし、策謀や裏切りが当たり前で人の命が非常に軽い戦国時代の空気を損なうことなく描いているので、ご都合主義や安易なヒロインひとり勝ちにもなりません。むしろ少女漫画のヒロインがこんなに次から次へと窮地に落ち込んでいいのか?とすら思います笑。 息つく暇もない見せ場とピンチの連続、二転三転する時代、その中でヒロインや主要人物だけでなく、脇役に至るまで必死で生きている希望と現実の残酷さにぐいぐい引きこまれます。 まさかのあの武将がヒーローの最大のライバルなのも楽しい、えっでもカッコイイ……華やかな少女漫画と、戦国の激しさを両方楽しみたい方は是非!
2019年10月12日
見送りの後で
他の方のレビューにあるように『見送りのあとで』は身内を亡くした経験を思い出し沁みます。最後の『柿の木のある風景』は、特に昭和に育った世代の郷愁を呼びます。「大人も子供も今日より明日の方が良くなると信じた時代」に幾多の家族が、何かを失い、何かを得ながら懸命に生きた姿が、自分の家族たちの姿に重なる筈…懐かしく愛しい生活の描き方が素晴らしい。子供の頃、近所のどこかの家の庭の柿(でも枇杷でも柘榴でも)を近隣の幼馴染たちとみんなで取って食べたことのある人はもちろん、そうでない方もこんな日々の営みがあったことをぜひ読んでほしいです。
2019年7月21日
ずっと想うこと
特にドラマチックな事件が起こるでもない、ささやかな日常生活の中のたわいもない恋愛の話なんですが、主人公の気持ちに不思議に共感してしまいます。つまらない仕事のミスや、心のすれ違いなど、誰にでも経験のあるエピソードがいい。絵も綺麗なので読みやすいし、何より登場する男の子たちがかっこいい!イケメンなだけじゃなく、なんというか心意気が凛々しいんですよ。超人的な能力で女の子を守るようなスーパーダーリンではなく普通の人なんだけど。地に足のついた、でも読後感の良いハッピーな話が読みたい時にオススメです。
2019年5月27日
嫁VS姑バトル!!義母の心の奥
何代も続く家の中の女性たちの営みを描かせたら随一の川島れいこ先生、それだけに時々家族の中で女性個人が犠牲になってる気がして納得できないこともあるのですが、これはそのやりきれなさを描いた傑作。特に3話目の余韻の深さは沁みます。コミカルな絵柄ながら、よくできた短編小説のようなお話の面白さはさすがです。
2019年5月19日
増田が柴田に入ったら。
柴犬の尻尾から後ろ足にかけてのフォルム(個人的には柴犬のいちばんのチャームポイントだと思います!)を魅力的に描いていて、柴犬もBLも好きな身にはたまりません。むしろBL要素より柴犬要素目当てで読んでしまいます。BLも「好き」と言う気持ちを丁寧に描いていて、今のところ距離を少しずつ詰めて親しくなっていく過程がゆっくり描かれているので、BLをあまり読まない方でもとっつきやすいのでは。柴犬好きさんはぜひ!
2019年5月15日
おもたせしました。
最初はモダン着物着た文学少女?が東京(主に谷根千あたり?)の美味しいものを手土産にうんちく語る、と言う設定の衒学趣味が鼻につくかな〜?と思いながら読んだのですが、出てくる食べ物がどれも大変美味しそうな上、さらっと描かれた短い話の中にドラマを感じさせて、そんな捻くれた感想はどこかへ消えていました。 正岡子規の話は、ビールでナッツを流し込む晴れた野球場から見える青空と、子規が病床から見上げた青空が重なるようで、喜びと侘しさがないませになったようななんとも言えない気持ちが胸にきました。ガツンとくる話じゃないけど、なんとなく余韻が残る、そして子規が病床で死の直前まで執筆し続けた『病牀六尺』を読みたくなる…そんな作品です。
2019年3月28日
赤毛のアン
誰もが原作の小説でまたはアニメなどで触れたことのあるストーリーですが、若い時に読んだ時とはまた違う視点での鑑賞に耐え得る名作です。暮らしも気候も全く違うはずの異国の少女の物語が、どうしてこんなに心を動かすのか。若い時はアンに共感して、マリラとマシューのような良い大人に引き取られてよかったね、と思っていたのですが、今読み返してみると、アンのような想像力も豊かで楽しく前向きで、失敗もするけれど心の善良な少女を家族に持てたマリラとマシューの方こそがきっとその幸運に感謝していただろうと感じます。年をとっても何度でも読み返したい原作の良さを、プリンスエドワード島の風景とともにきちんと描写してくれている素敵な漫画作品です。
2019年3月20日
臆病な黒
隠さねばならない情欲とか切ない片恋とかが、よくできたSFか恐怖小説の短編のような気の利いた語り口と融合している、こんな作品待ってました。甘くてハッピーなBLもいいけど、ドライ辛口(でも愛はある)なのはもっと好き!な方は是非是非。
2019年3月18日
ピアニシモでささやいて 第二楽章
他の方も指摘してますが絵も癖があり、話もイキオイだけはあるけど雑。でもとにかく壮大なストーリーに引き込まれ、パワーに圧倒され、気がついたらボロボロ泣いている。昭和のツッコミどころ満載な漫画が好きな方は是非一気読みしてこの感動の渦に叩き込まれてください!
2019年2月22日
乱歩の美食
背伸びしすぎてないグルメを淡々と楽しむすっとぼけた探偵のキャラが個人的にはかなり楽しめました。食がストーリーに大きな役割を果たすような作品ではないですが、食べているものから調査対象の人物の性格がほの見えるくらいのあっさりした描写が、力が抜けててこの絵柄にも主人公のキャラにもあってる感じがしました。日常脱力系が好きな方におすすめです。
2019年2月11日
プリンセス オン アイス
評価の低さに驚きましたが、塀内先生のスポーツ漫画は良作揃いなのでみなさん期待値が高すぎたのでしょうか?リゾルトが読める程度のライトなフィギュアスケートファンですが普通に面白く読めました。ただ確かにラストはちょっと物足りない、もうちょっと主人公の紆余曲折、他のキャラ(特に蒼一郎)との絡みも見たかったかな。 かばちゃんとれいのコンビは特に魅力的。この二人が気に入った方は『塀内夏子短編集』収録の短編に似た二人が出てきて、こちらもかなり面白いので読んでみるといいかもです。
2019年2月11日
ボイスカッション
天生の才能を持つ主人公の成長と成功を描く割と定石通りのストーリーで、読んでいて普通に面白いです。絵もちょっとクセがあるけど綺麗で読みやすい。 ただ、主人公の持つ声霊になれる資質に焦点を当てすぎ、他の要素は軽視されているように感じます。しかも声霊というのに具体的な説明がなく、そこにこだわる主人公や周囲の人たちがいまいち理解出来無い。実在の職業にファンタジーめいた概念を持ち込むならもうちょっと説得力のある理屈をつけ無いと荒唐無稽な感じが否めません。 あと細かいことなんですが、物語初盤の演劇部の仲間や演劇の描き方は、声優にしか興味がなくて舞台演劇のことは良く知らないのかな、と思ってしまいました…演劇好きの方はモヤモヤしてしまうかも。
2019年1月28日
アメリカなんて大きらい!
タイトルとは裏腹に、ものすごいアメリカ愛に溢れた作品です。NY、NRA、カジノ、アーミッシュ、バイキング、ネイティブアメリカン…アメリカの多様さ、複雑さを、アメリカで行方不明になった恋人を探すというロードムービー形式で描き出すストーリーに引き込まれて一気に読んでしまいました。この作者さんの持つ、暖かくかつ知的好奇心を満足させる作風も好感が持てます。社会の裏側というか、あまり光の当たらない事象を題材にしているので、最初はアメリカ社会の描き方がネガティブに感じられるかもしれませんが、それだけに却って最後はアメリカという国の良さがじんわり染みてくる構成になっているように感じました。ちょっとヒネった旅行記が好きな方は是非。アメリカ嫌いな方も是非(笑)。きっと今までのイメージとは違うアメリカを発見するはず。
2019年1月7日
郁郎さん(43歳)は甘えたい
中年男性が好きで、おっさんならではの可愛さと言うギャップが萌ポイントと言う人には是非是非!なBLコメディ(に、なるんですよね?)。デッサンのしっかりした絵も作風にあっていて、店長の優しい表情もとってもツボです。個人的にすっごく気になるのは一コマしか出てきてない社長…何故そんなに本物っぽいの…。今後が楽しみで仕方ないです。
2018年12月27日
花底蛇
昭和の上流階級を舞台にした毒のある気の利いた短編が絵柄の端正さによく似合ってます。立原正秋の小説みたいな読み応えに満足。最後の話はちょっと設定がわかりにくいかな。当時は飛行機の航続距離が短かく、欧州便は給油のため途中のアンカレッジ空港でいったん着陸し、その間乗客は空港のターミナルで数時間過ごしたらしいです。そんな時代もあったんですね〜。
2018年12月13日
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