追加でさらに感想を加えました。
どの話も安定していて、どこから読んでも内容がすっと入ってくるのはこの作者の腕の良さでしょうかね。物語のだいたいのパターンは決まっていて、節約上手は最後に勝つ、パソコンとインターネットは使い方を誤らなければ万能かつ魔法の道具、旦那(夫)はマザコン、ママ友は裏切る、舅はお先にぽっくり、介護は嫁の役目、そしてラストの一ページで主人公が話を無理矢理まとめ上げる……と、わかっていてもついつい次の話を読んでしまうのは、作者の術中にハマっているからでしょうね。よく描かれる嫁と姑の問題は日本の社会と家庭の縮図を表しており、その内面に鋭くペンを入れる作者の姿勢にはただ感心するのみです。現代日本人必読の漫画といってもいいでしょう。それにしても、他の作者の[主婦トラブルもの]も読みましたが、川島先生の絵柄が一番馴染みやすく、古びない永遠のザ・スタンダードといっても過言ではないですね。まるで藤子F先生のようでもあると。発表から40〜50年経ったとしても古臭いと感じずに読み進めることができるという意味で。(絵柄や内容が藤子先生に似ているということではありません)