心につかえている問題を一緒に解決してくれる誰かに出会いたい。そう思ったことのある人は多いと思います。
お金を出すプロに頼むのが合理的には違いないけれど、託すにはもっと体温が欲しいのだと自分の中で声がする。
そんな人々から選ばれるのが、深夜ラジオパーソナリティのジョナサンです。
ラジオ局に届いた個人リスナーからの依頼は、実は特定個人だけの問題ではなく、彼のラジオを聴取する幾多の人々にも共通の「心当たる思いや共感」がある場合も、無きにしもあらずなのかもしれません。
だからこそ、ジョナサンの番組はリスナーからの反響も多い。
見知らぬ人間同士が同じ時間帯に周波数を合わせるのと同じく、心を通わすかのように流れる深夜ラジオ。
人の数だけドラマがあるとは、よく聞く言葉ですが、この作品に収められたエピソードの登場人物たちと相似する経験を持つ人が読むと安堵するような漫画でした。
1話目は深刻な問題ですが、それ以外は読後感も清涼です。