面白い。▼民事中心だが(刑事は同じ作者の『検察官キソガワ』で詳しく描かれている;こちらも面白い),刑事や少年審判,公務員の汚職等も扱われており,多彩。▼訴訟に至らない係争も多く題材となっており,それらは身近な法知識としても役立つ(描かれたのが恐らく20年以上前なので一部の描写は古いが,法律の根幹が変わっているわけではないのでほぼ問題ない)。▼大金持ちで大企業の経営者の息子が弁護士をしているという設定も随所に活かされており,よくできていると感じた。▼何よりも「正直者が馬鹿を見ない」社会の実現を目指す主人公の姿勢が素晴らしい。