最初の数ページを読んで「合わないな」と思ったら読むのをやめてもいい。
一見受け付けない世界観と、冷めない悪夢のいつまでたっても終わらない感じが、実は潜在的にドキドキしてしまうかどうか、で松本作品に選別されてしまうのだ。
漫画というより文学作品のような気品と、表現そのものに対する遠慮のない脳内麻薬の分泌っぷり。
どこまで描くか、どこまでが品性か、人間にしか無いだろう、潜在的恐怖など、どろどろしたものが、常にあふれている。
はまってしまったからと言って、自分の人間性を疑う必要はない。誰しも夢で、日常的に見ている可能性のある世界だからだ。