面白い。面白いんだけど読み手を選ぶ。理由は衒学的過ぎるから。銃と聖書(宗教)が主な衒学の対象だけど,どちらも作者の過剰な愛が溢れて描写が詳細・複雑になってしまっているように思う。例えば「4. 死神」は1話ほぼ丸々銃の話になってるし,聖書/宗教に至っては天使や怪物について漫画内では説明しきれず,1話ごとの末尾にコラム的に説明が入っている。銃の蘊蓄を『ゴルゴ13』程度に抑え,宗教的なバックグラウンドがもっとシンプルに表現されてたら,かなり一般受けする作品になったのは間違いないと思う。だがそれらも作者の創作衝動の発露なのだろうから,言うのは野暮というものかもしれない。▼
話自体は「ハッピー・エンド」で,読後感も良い(「離れるとゾンビ化が進む」設定が最後どうなったのかだけ謎だが)。個人的には★3上位クラスの評価なのだが,もっと多くの人に読んでもらいたいという願いも込めて★4に。