最終更新:2023年03月01日
この気持ちは、誰にも知られてはならない。だからせめて、お前を想って踊ろう。
――昭和十六年。留学帰りの御曹司・颯太朗には、ずっと気がかりだったことがあった。
それは、子どもの頃、幼なじみで踊り手の春臣に「お前の踊りなんか嫌いだ」と言ってしまったこと。
ちょっとした意地からだったが、あの時のことを謝ろうと春臣を訪ねるも、頑なに避けられてしまう。
それには、別の理由があるようで……。
好きな人と結ばれることが難しかった時代。必死に恋心を隠す、幼なじみ再会・恋愛譚。
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