ARUKUさんの「ほんとは好きだ」「嫌い、大嫌い、愛してる。」「君の夢を見ている」が素晴らしかったし、本作の他サイトレビューに「溺愛」の文字が並んでいたのもあり、読んでみました。「マフィアの若旦那のような強引で俺様なスパダリ准教授医師x未知の病気に苦しむリーマン」この攻めキャラ設定が絶妙にイイ・・・!4話の表紙でさらに攻めメガネ!ただ、不満点:①セリフが古の少女マンガっぽくて、古臭いというかクサいというか、人目もはばからずそこら中でイチャつくし、こっぱずかしくて読んでるこっちがいたたまれない。②2019年の作品なのに、タイトルや作中にやたらと「姫」や「嫁」ワードが多用されるのがモヤった。LGBTへの理解もだいぶ浸透してきたことだし、受けはG(ゲイ)もしくはB(バイ)であってT(トランスジェンダー)ではないので、(冗談で、というのもすごくわかるし、嫁系BL好きな層が一定数存在するのは重々承知しております)いい加減こういう女性を表す単語をBLで使いまくるのはやめてほしいです。男同士の恋愛なんでしょ?と思う。それとも結局受けは攻めにとって女性の代わりなのかな?でもペインクリニックという診療科も現実にあるぐらいなので、棘病気設定はあまりファンタジーとは思えず、すんなり世界に入り込めたし、他ARUKU作品に比べて「心臓ぐりぐり号泣ドバー系」じゃなくて「溺愛ギュンギュン萌え系」だし、トータルでは満足です。4年前の作品なのでだいぶ絵がキレイにはなってきたけど、それでも私的にはギリokレベル。奥行きのない浮世絵の世界だと思えばこれもまた良し。女の子っぽい受けが苦手な方や、初ARUKU体験を求める方にはオススメできませんが、上述の神作・名作を楽しまれた後に、ARUKUさんの作風をじゅうぶんご理解いただいたうえで、さらなるARUKU世界に踏み込みたい方や、スパダリ溺愛攻め好きな方にオススメします。