おそらく大多数の方は表紙の人が受けだと想像されるかと思うんですが、はい、それで合ってます。去年も今年もニッケさんの「体感予報」(電子コミック大賞2023 BL部門 受賞作品)をいろんなところで目にしました。もちろんそちらも素晴らしいし、なにより私はニッケさん作品の中では「この世のどこかシリーズ3作」と「寄宿舎の黒猫~」が一番好きなんですが、本作も同じくらい好きなんです。友人が「恋を知らないのに恋の歌なんか歌えないよ」と音大で教授に言われた、という、令和ならセクハラで訴えられかねないような昔話を思い出しましたが、本作の演劇道にも少し通じるものがあります。一方、本作の攻めのように、ものすごく何かを好きになった途端、上手く的に当てなきゃ、という焦りや不安のモヤモヤが晴れて、ストン、と上手くいくことがあります。いろいろと腑に落ちる作品でした。キス止まり、と書くと半数以上の方が回れ右されると思います(私もそこだけが星マイナス理由)。でもそこをなんとか!試し読みだけでもしてって!良さ伝われ~、というわけで幸せのおすそ分けを・・・