この世は巡っているのかもしれません。
神話の世界を我々は例えば日本書紀や古事記、所謂「記紀」として受け取っていますが、果たしてその感受性は正しいのか? 時折、それがハテナとして浮かび上がってきます。 しかし我々は理性の存在ですし、科学的裏付けが無ければ、おいそれとして信じる訳にはいかない立場にあります。 しかしこの漫画はそれを揺るがす力を持っています。
例えばその世界観、そしてそれを創り上げる緻密な構成。 尚も美しい造形美、卓越した画力。
このような漫画に最終回まで出会えなかったのが不運、否不覚です。
これは素晴らしい「超巨大ロボット」漫画です。
しかも昨今のリアルを追求するあまりにせせこましさを伴ったものではなく、正真正銘「神話レベル」の巨大さを充分に味わえるロボット漫画です。
しかもその「超巨大ロボット」のスケールに負けない物語なので我々は神々の戦いを存分に味わう事が出来ます。
主人公は少年。 いったい彼は「超巨大ロボット」に相応しい成長を得、気付きを得られるのでしょうか?
このように幾重にも重厚な造りの物語であるので、我々は理性を揺さぶられてしまいます。 その快感を存分に楽しみましょう。