8話の終わり(?)から最初が始まりラストを飾る『月に棲む女』が良かったです。
人はどのような人生に棲めば幸せなのか?を誰しも一度は考えたことがあるかと思います。
豊かさとは、資産であり地位であり高名でありと信じ、それを手に入れ絶頂にある自分に陶酔する者が、真逆の豊かさ(自由で何ものにも侵略されないアイデンティティ)を持つ者に出逢った時、そこに派生していた真の想いは何だったのか?
貧富も高級品も低価な量産品も、時間の概念までも、結局は人間が見る角度によって価値が変貌するのかもしれません。
感想として気恥ずかしながら、お金と引き換えられないものの価値を久しぶりに思い出させてくれた物語でした。