『レッド』のレビュー
作者さん初の単行本だったせいか、一般的な尺度ではいろいろ至らない点は有るように思えた。特に六田登に似過ぎた作風は、目の肥えた人たちからオリジナリティの欠如と評されてしまうかもしれない。それでもいい。僕の目にこの作品は…技術でも、センスでも、熱さでもない、言葉では伝えにくい"何か"によって、バカなことばかり繰り返しながら、それでもより良い明日を信じられる「希望」を溢れさせることが出来た物語に映ったからだ。そして登場人物たちの若々しさと、納得のリアリティ(後書参照)とが結びつき、テクニックでは得られない清新な世界を広げたようにも感じられたからだ。
2023年1月15日
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