『ヴェクサシオン～連続猟奇殺人と心眼少女～』のレビュー
絵が下手。それに尽きる。
背景はほぼ全部素材。それならそれで構わないがせめてキャラクターと合うようにはして欲しい。キャラクターの線が細くて存在感が薄いのに、背景は素材をそのまま貼り付けているせいで濃く、キャラクターが完全に負けている。別に素材集が見たいわけではない。本やCDなどもことごとくパースが狂っているせいでリアリティが全く感じられない。こういう弩が付くシリアスな漫画で絵に纏わりつく存在の嘘くささは漫画そのものを台無しにする。
あと気になったのはヒロインがやたらと繰り返す「舌出し」。まるで作者が女の子の可愛さを表現する方法をそれしか知らないがごとく執拗に「ペロ(舌出し）」を繰り返すが、あれで一体何が表現したいのか。引き出しの無さに驚く。ああいう仕草はヒロインが日常のふとした拍子に自然に見せるから「可愛い」のであって、「私可愛いでしょ」とばかりに繰り返されては萎えるばかりか「汚い」という嫌悪感しか湧かない。
物語の方は超能力(と言って差し支えないような気がする)を持つ盲目の女子高生に無能な警察が頼りきりで捜査を進めるサスペンス。
ただこれもまた「実は・・・」「実は・・・」の繰り返しで話を引き延ばす一方なので途中で飽きる。
ネタバレを含みます
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2023年11月13日
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