スキマ

『ひばりの朝』のレビュー

この作家さん好きなのですが、この作品は謎が残るお話でした。あとがきで「怒りを込めた」とありましたが、実際に「ひどいこと」があったのか、少女が言うように「本当にひどいことがあればいいのに」なのか、初めて夜中に声をかけてきたお父さんの手の影が伸びた意味は、最悪な出来事として捉えるのが正解なのか否か?(多分そう捉えるのが一番楽だとは思うけど)最後も家出したのか自殺したのか、全くわからなくて。不用意な周囲の人間の不理解、自分勝手な大人、世間を知らない子供、密室の中の悪意、そう言うものはとてもよく描けているとは思いました。
ネタバレを含みます
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2018年12月26日
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